前からブルパップのエアガンが欲しいな~と、AUGのハイサイクルなどを眺めていたのですが、これだ!というブルパップを見つけました。AKシリーズでブルパップという変態かつ珍銃のHephaestusのHTs-14 GBBです。

奇抜な姿

こんな実銃があったのかと思うほど奇抜な姿をしていますが、ベースなった銃はOTs-14で実際に存在しているモデルです。見てのとおりAKS-74Uの面影が残っていますが、実銃もAKS-74Uをベースに作られているようです。

姿だけでも変態

姿だけでも変態的なのに、使用弾薬はAK-47などで使われる7.62×39mmとVSSやAS VALなどで使用される9×39mmとなっており、その変態ぶりに拍車がかかります。

Hephaestus HTs-14 GB

エアガンの話に戻りますが、このHephaestus HTs-14 GBBはOTs-14をモデルにして作成されてた物で、実銃と同じくAKS-74Uのエアガンを改造して作られているようです。

元のエアガンはGHK製のAKS-74U GBB(LCT外装版、旧モデルのD-BOYS外装版ではない)で、全てではないですがGHKのAKS-74Uの部品と互換性があります。中華銃だけに壊れたときのことを考えると互換性があるのはかなり助かります。

残念なのはマガジンがAKS-74U用のマガジンになっていることです。実銃ではAKS-74Uの5.45x39mm弾は使用しないため、このマガジンを使用することはないはずです。

AKMのマガジンを付ける

しかし、AKM用のマガジンが入るので、7.62×39mm仕様だといってAKMのマガジンを付けるのも良いかもしれません。

62×39mm仕様

ただし、マガジンチェンジはAKS74Uマガジンとは比べものにならないほど時間が必要なので、飾り用としての用途にしか向きません。 

外装はほぼ金属製

外装はほぼ金属製(スチール)で剛性は高く頑丈なのですが、小柄な銃にしてはかなりの重量があることに気がつきます。

重量

実際に重量を量ってみるとマガジンが590g、本体に至ってはマガジン込み(ガス・弾無し)で3.23kgと重量がすさまじいことになっています。

予備マガジン

サバゲーで使ってみたいと思っていたのですが、この重量もって数本タクティカルベストにマガジンを詰め込むとなると重量級の装備になってしまいます。すでに予備マガジンも用意してあるのでサバゲー投入は間違いなしですが、地獄を味わえそうです。

最初からブルパップとして開発された銃ではないため設計に無理な点も見受けられます。特にマガジンチェンジは致命的なほど酷く、慣れるまでスムーズにマガジンチェンジができませんでした。

マガジンチェンジに慣れがいる

リップ部分が引っかかる、差込もうとすると噛み込んだリップ付近が本体から抜ける、マガジンを持っている手がグリップに当るなど、聞いていた以上にマガジンチェンジに手間取ります。

HTs-14 GBBの精度も甘い部分があるのでしょうが、モデルとなったOTs-14の設計自体にも問題を感じるところです。西側の銃ならばなんだこれは!と思うところですがそこは東側、まぁよくあることだよねと許せてしまうのが良いところです。

内部構造

GBBなので内部構造はリアリティがあり、これら金属製のパーツがガチャガチャとけたたましい音を立てて動きます。ブルパップなので構えると機関部が耳元に近い箇所に来るので、このメカニカルノイズが激しく耳に飛び込んできてテンションを盛り上げてくれます。

ブルパップ故に

また、エジェクションポートから出てきたガスが臭うなど、ブルパック特有の体験ができます。 

中華製故に甘い部分もいくつか見受けられます。オプションパーツのフォアグリップは工具不要でワンタッチ取り付けとのことでしたが、マズルの径が大きすぎて置くまでフォアグリップを差し込めませんでした。

オプションパーツのフォアグリップ

結局無理をして差込んだ結果マズル部分が大きく削れてしまいました。後で詳しく説明しますが、今でもまともに取り付けることはできません。

あと、アッパーレシーバーを戻す際にうまくはまらない、アッパーレシーバーのロック部分が押し込んだまま戻ってこないなど中華製だなと思う箇所が散見されました。

付属のBBローダーについているアダプター

マガジンの装弾数は40発。そのままだとマルイのBBローダーで弾込めすることはできないのですが、付属のBBローダーについているアダプターを付ければ東京マルイのBBローダーでも給弾できるようになります。

空撃ちモード

残弾が無くなるとハンマーが落ちなくなる(ホールドオープンではない)機能がついており、マガジンリップ後方横の棒状パーツがその機能を担っているようです。空撃ちモードも用意され、このパーツを引っ張って出してやると空撃ちモードになります。

ガスの注入口

ガスの注入口はマガジン装着時に隠れるこの箇所になっています。外部ソース化については穴あけとタップ加工を要するものの、プロテックから外部ソース化するパーツが出ていますので、機会があれば外部ソース化してみたいと考えているところです。

余談かもしれませんが、Oリングの取り付けが甘くガス漏れする個体もあるようです。中古のマガジンでは経年劣化かガス放出バルブのOリングが破損し、そこからガスが漏れていたので、使い続けるにはマガジンもある程度手を入れてやる必要があります。幸いパーツが手に入ったので修理が完了次第別記事で報告する予定です。

手の置き場に困る

AKS-74Uでは手を添えるハンドガードがHTs-14ではグリップに置き換わっているせいで、構えると片手をどこに置いておくのか困ってしまいます。

ハンドガンのように両手で1つのグリップをホールドするのか、片手をハンドガード上部にかぶせるようにホールドするのか、好みは分かれますがホールド性はあきらかにAKS-74Uと比べて良くありません。

バーチカルフォアグリップ

見た感じで無理がありそうだったので、オプションのバーチカルフォアグリップを一緒に購入しましたが、これがまた問題を引き起こしてくれました。

ワンタッチで取り付けできる構造にはなっているのですが、取り付け部のマズル径が微妙に太く干渉して奥まで入りませんでした。結局、最後はゴムハンマーで叩いて押し込みようやく取り付けに成功。

中華製

逆に取り外すのにも30分ぐらい時間を要し、中華エアガンの精度を身をもって味わうことになりました。その際についたマズルの傷が上の写真です。

バーチカルフォアグリップの売りはCNC加工だそうですが、何のためのCNC加工だよ!精度ガバガバじゃないか!という感じです。この点については、他のユーザは特に記載をしていないので個体差なのかもしれません。

あるとないとでは大違い

フォアグリップは細身なので力を入れて握りにくいのですが、あるとないとでは大違いです。

アイアンサイト

距離に応じてある程度調整が可能

アイアンサイトはキャリングハンドル上部に用意されており、距離に応じてある程度調整が可能です。

レール?

レール?のような構造がついているものの規格が分からないうえ、傾斜しているためマウントレールの取り付けは絶望的かと。これでは光学照準を取り付けることはできそうにありません。
※ Hephaestuから専用マウントが発売されていました。

317gのボルト

撃ち味については317gのボルトが発生させる重たく粘りのあるリコイルショックが肩に伝わってきます。夏の30度を超える気温であれば1マグを安定して撃ちきることもでき、精度は別としてサバゲーでの使用にも少しは期待が持てます。

射撃時

飛距離は長物だけに40m以上ありますが、精度については、中華製だけに褒められたものではありません。不安定の一言です。

冷えについてはHFC系のガスにショップが調整している ためか、25度の晴天下でバースト射撃にしておけば1マガジン撃ちきることができます。マガジンが温まっていたらフルオートも何とか撃ちきるという感じです。

問題が無ければサバゲーでネタとして使ってみる予定ですが、それは来年の夏のお楽しみということで。

飾りやコレクションに


まとめ

モデルとなった銃の設計ですでに取り回しに問題があり、中華エアガンのクオリティも重なって使いにくいと感じる部分が多いHTs-14 GBBですが、その魅力である特異な姿は特定の人を惹きつけてやまないものがあります。

GHKのAKS-74Uの部品とマガジンが共用できるので、故障時もDIYで何とか修理して使い続けることができそうです。予備マガジンを下げてサバゲーへ「ネタ」として持って行くも良し、飾っても良しという1挺でした。

なおHTs-14 GBBは世界限定400丁だそうで、すでに国内在庫は枯渇寸前のようです。入手に関しては滅多に出ることはないでしょうが中古を狙うしかないのではというところです。


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