公開したとたん製造販売元の松栄製作所さんから動画を紹介して頂いたり、海外ユーザーからも視聴があったり、非常に多くの再生と評価を頂いているSHOEI MG42 GBB Second Versionですが、その動画中に使用していた電動ドラムマガジンについて今回は作り方を詳しく掘り下げていきたいと思います。
●必要な材料
まずはベースとなる材料ですが、ドラムマガジンをMG42 GBBに取付けるには、オプションのフィードトレイが必要です。これは松栄製作所さんから購入します。
また、ドラムマガジン対応フィードトレイに装着できるドラムマガジンとできないものがあるので、その点は買ってみないと分らないという状態です。
松栄製作所さんが販売しているドラムマガジンについてはドラムマガジン対応フィードトレイに装着できる物になります。ちなみに戦後モデルはユーゴ製のM53用だと思います。
他にドラムマガジンを取り扱っている所といえば国内では以下の箇所ぐらいでしょうか。
シカゴレジメンタルス(無可動実銃及び実物アクセサリー販売)
海外にも取り扱いショップは意外とあるようですが、英語力が必要だったり、海外発送未対応だったりと海外販売の商品を個人輸入するノウハウを持っていないとどうしようもありません。
次に実物のドラムマガジンの中に組み込む電動マガジンを探してきます。今回はUFC AK用2500発 電動ドラムマガジンを購入してきました。
意外とあるようで在庫がないのが電動ドラムマガジンです、もっと小ぶりの物もあったのですが、在庫切ればかりで手に入るのがこれしかありませんでした。
取り扱いはAmazonや楽天市場ほか多くのショップで扱っているようですので、在庫さえあれば購入に困ることは無いと思います。
そして電動ドラムマガジンの給弾ユニットから、MG42 GBB本体へとBB弾を導くのが、アキュレイト 密着コイルばね L033です。
購入はAmazonのアキュレイト 密着コイルばね L033か自社直売サイトにて購入が可能です。
海外製のLMG電動ガン等の電動ボックスマガジンに装備されているものとほぼ規格が変わらないもので、このようにBB弾が中を通ります。
ドラムマガジンは給弾口が開いたままだと大きすぎてBB弾がそこから出るため、蓋にするために加工がし易いプラ製の8mmマウザーダミーカートを使います。
これはカンプバタリオンにて購入してきました。
ドラムマガジンの給弾ユニットと電池、BB弾の補充箇所を区切るのに使うのが2mmのアクリル板です。この厚みが強度と加工しやすさで一番いい厚みです。
これはホームセンターにて購入してきました。ネットでも簡単に手に入る代物です。
写真は撮っていませんが、熱収縮チューブと適当なコードが10cmです。これは記事の途中で出てくる物を参考にしてください。
物はホームセンターやカー用品店の車関連の電装品コーナーにあります。
最後に万能加工材としてよく使っているエポキシパテです。
練り込むと硬化して、粘度のような材質からプラスチックのような硬さに変化する便利なケミカルです。接着効果も期待できるので必要に応じて穴埋め、接着に使います。
これもホームセンターにて購入してきました。ネットでも手に入れることは簡単にできます。
工具については詳細は割愛しますが、必要な工具は以下の工具になります。
・ニッパー
・ハンダコテとハンダ
・リューター(のこぎり刃と三角砥石ビット)
あとは意外と現物合わせの箇所が多いので、諦めない心で挑んでいきます。
●ドラムマガジンの作製
まずはUFC AK用2500発 電動ドラムマガジンをばらしていきます。
給弾ユニット、給弾ボタン、電池ボックス、給弾ユニットへの給弾口のみが必要な箇所なので、その箇所だけを切り離します。
ドラムマガジンを分解してみました。アウターの金属フレームは写っていません。
試しに給弾ユニットを実物ドラムマガジンに仮付けしてみようとしたところ、実物ドラムマガジンの前方側が湾曲しており、そのままだと固定するのが難しいことが分りました。
そこで給弾ユニットが固定されていたプラのフレームを加工して、再び給弾ユニットに取付けることで固定しやすくしてみました。
ここまで切り詰めてようやく実物ドラムマガジンに入るようになりました。
給弾口が水平になるように、この角度で実物ドラムマガジンに取付けます。
アルコールなどで取付け箇所を脱脂して、奥側にべったりとエポキシパテを付けてから押しつけ固定します。
ついでに給弾ユニットの給弾口の一部が欠けているので、エポキシパテで成形しておきます。
これで給弾ユニットが取付けられました。
しかし、給弾ユニットの可動テストをしてみたところ、モーター部分が外れてしまったため、ここもエポキシパテで前後2箇所固定しました。
次にアクリルパネルをカットするための罫書きをします。
ミミズの這った汚い箇条書きで申し訳ないですが、前方の横幅100mm、後方の横幅120mm、前方と後方の間が88mmでカットをしていきます。
アクリル板のカットはアクリルカットだと力がいるうえ、小回りがきかないのでリューターにのこぎり刃を付けてカットします。
アクリル板を切り出しました。
このままだと給弾ユニットの給弾口にBB弾が入らないため、給弾ユニットの給弾口に合わせてカットしてきます。
アクリル板を仮組してみました。この時点で実物ドラムマガジンの蓋に近い箇所にあるパーツに、アクリル板右後ろが干渉するので切り取っています。
しかし、削りすぎてBB弾が給弾ユニット側に落ちるため、後でパネルを接着しておきました。
給弾ユニットからの装弾口が塞がれているのでここも追加でカットしておきます。
最終的なカット寸法はこのようになりました。切った貼ったでかなり不細工ですが、見えない箇所なので機能さえすればOKということで続けます。
つぎに一番問題となった給弾ユニットの給弾口奥側にある送弾口です。四角い形状でどうやってアキュレイト 密着コイルばね L033に繋げるか悩みました。
そこでちょうど手元にあったA&Kの電動ガンMINIMIの電動ボックスマガジンに入っていたこのパーツを使いました。
これでは反則ともえいるので、代替品として電動ガン付属のチューブ式BBローダーのパイプか先端部分を加工することで代わりに使えるのではないかとにらんでいます。
このパーツもエポキシパテで送弾口に固定します。エポキシパテが万能すぎです。
このパーツに密着バネを固定するのはイモネジです。
密着バネを差込みイモネジで固定した後、BB弾が送り出せるまで締め具合を調整します。
どうもBB弾が落ちる隙間ができていたので、アクリルパネルを切り出して隙間を埋めておきました。
次は電子工作へと切り替ります。
ドラムマガジンにUFC AK用2500発 電動ドラムマガジンに取付けてあったスイッチを剥ぎ取り、実物ドラムマガジンに取付けられるようにします。
スイッチは電池ボックスの赤いコードと、モータの赤いコードに接続しますが、電池ボックス側のコードが若干長さが足りないため手持ちのコードと熱収縮チューブで延長しておきました。
そのままでは穴の径が小さいため、三角砥石ビットで削ります。
スイッチに付いていたナットで締め込みスイッチの取付け完了です。
コードが邪魔にならないように結束バンドとコードクリップで束ねて固定しておきます。
このままBB弾を入れると実物ドラムマガジンの送弾口からBB弾がボロボロとこぼれてしまいます。
そこで、このダミーカートとMG42 GBB付属のベルトリンクを使いフタを作ります。
本来よりもバネの太さ分スペースを使っているため、ダミーカートはそのままでは入りません。
しかし、そこはプラ製なので弾頭をカットして使います。
ベルトリンクの端から4番目に密着バネを通しておき、簡単に外れるようにバネを通したベルトリンクの箇所をペンチで緩め、バネがフィードトレイに付いていてもベルトリンクから外れるようにしておきます。
こうしておくとメンテナンスが簡単になります。また、2番目3番目のベルトリンクにつけたダミーカートは弾頭を外してバネの通り道分のスペースを取れるようにしておきます。
密着バネはフィードトレイにバネを固定したままドラムマガジンを外せる程度の長さでカットしておき、先端をこのように加工しておきます。
フィードトレイにはこのまま先端をねじり込み、数巻き分チャンバー側に出れば固定完了です。
これで自作電動マガジンが完成しました。
BB弾の補充はこのスリットから補充します。
補充後はダミーカートを実物ドラムマガジンのフタを降ろして噛ませることで固定してフタにします。
これで完成です。1000発以上も給弾して撃ち続けることができる、制圧射撃向けの化け物ができあがりました。
トリガーハッピー大好きな私向けなのですが、気がつくとあっという間にBB弾を消費しているので弾代が結構凄いことになったりします。でも、やめられない!
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