12Vエアコンプレッサーを使った外部ソース

新フィールドでの撮影は100V電源がない屋外での撮影ですので愛用のCP-100を使用した外部ソースは使えません。

そこで今回、屋外でも外部ソースのガスガンを使えるように、12V電源で動くオイルレスエアコンプレッサーを使って持ち運んで使えるエアコンプレッサー外部ソースを作ってみました。
大自工業FT-35P

使うのは大自工業の3.5リットルタンク付き12VエアコンプレッサーFT-35Pです。もちろんエアーにオイルが混じらないオイルレス仕様です。

他にも12V電源で動くタンク付きのエアコンプレッサーはあるのですが、価格が3倍以上するのでコスト的にこれしか選択肢がありませんでした。

このエアコンプレッサーはは12V電源で動きます。といっても12Vなら何でも良いかというとそうでもなく、ニッケル水素などと比べ放電能力が非常に高い鉛バッテリー専用です。

12Vの鉛バッテリーで動く

このクリップを鉛バッテリーのターミナルに取付けて電源をとります。

本来の使い方では車のバッテリーから電源を取るという使い方をします。この場合、エンジンをかけた状態にしておかないとバッテリーがあってエンジンが始動できなくなりますので要注意です。

ジャンプブースターを電源に使う

電源については前に作製した自作エアータンクで購入してきたジャンプブースター(中身は12V鉛バッテリー)が手元にあったので、これを電源代わりに使用しました。

取付けは、ジャンプスターターのクリップ部分にFT-35Pのクリップを取付けるだけと簡単です。

しかし、このままではガスガンに繋がりません。

ハイカプラ仕様

FT-35Pは吐出口がハイカプラ仕様となっています。しかもレギュレーターがありません。

こままだとタンクの圧力そのままがガスガンにかかり、初速が規制値を超えたり、ガスガン自体が破損する可能性があります。

そこで、ほぼ全てのDIY用エアコンプレッサーで使える、エアコンプレッサー用お手軽外部ソース化セットを作ってみました。

RG-905

まずはMAX 0.54Mpaの定番低圧レギュレーターRG-905です。

今回入り口のソケットがハイカプラになっている(過去に使用しているのはRG-905N)モデルを採用してみました。

ハイカプラなのでRG-905はこのままFT-35Pに接続することができます。

GPC0602

つぎにRG-905からホースに接続するパーツですが、今回はRG-905やRG-905Nに直接取付けることができるPISCO PSC6-02Mが手に入らなかったため、代わりにGPC0602を使っています。

このGPC0602は低価格ですが、PISCO PSC6-02Mのようにホースを抜くとエアーが漏れないストッパー構造ではありません。

構造的に入らない

しかも困ったことに、RG-905のGネジ部分には内部がテーパー状になっている部分があり、GPC0602だとそのテーパーになっている部分に干渉して取り付けることができません。

試しにステップアップドリルで削ってみたのですが、取り付けることはできたものの今度がエアーが漏れて使えませんでした。

両端R1/4(PT)オネジ
両端R1/4(PT)メネジ

そこで、手元にあったR(PT)1/4両オネジのエアパーツと、R(PT)1/4両目メネジのパーツを組み合わせて、その先にGPC0602を取り付けてみました。

取付け順

取り付ける順番は写真の通りになります。

仮組

写真では仮組状態でシールテープを巻いていませんが、取り付ける際にはシールテープを巻いておかないとエアーが漏れてしまします。

今度はGPC0602に6mmホースをつないでガスガンまで導きます。

MC-06SC

ホースの先にはマイクロカプラMC-06SCを取り付けます。

PISCO GPU6-6

途中に二次圧力(吐出圧力)を図るためにPISCO GPU6-6を取り付けました。これがないとレギュレーターからどれだけの圧力で空気を送り出しているのか確認ができません。

マガジンにプロテックのプラグを取付け

最後にガスガンのマガジンにプロテックの適合プラグを取り付けます。

ガスガン用プラグレンチ

マガジンのガスバルブの取り外し、コネクティブプラグの取付にはガスガン用のバルブレンチを使います。

8Mpa

FT-35Pはタンクが空の状態だと満タンまで約1分20秒、再起動は0.6Mpaでかかり再び0.8Mpaになるまでには約25秒が必要です。

エアコンプレッサーなのでエアタンクの充填にも使えないことはありませんが、最高圧0.8Mpaなのでエアタンク(通常は最高充填圧力が1Mpa程度ある)の充填にはもの足りません。


音については動画ではなかなか分りにくいところもありますが、タンクがついていない12Vのエアコンプレッサーよりも小さいのですが、やはりうるさいことには変わりありませんので近所迷惑には要注意です。

スタミナテスト

スタミナテストではタンク内の最高圧0.8Mpaから再起動のかかる0.6Mpaまでどれだけ撃てるかで計測してみました。

マルゼン ニューイングラムM11の50連ロングマガジン仕様で3マガジン、GHKのAKS-74U(旧モデル)では2マガジンと少し(約110発)という結果でした。

KRISS VECTOR SMGの初速

初速については問題無く、RG-905を最高圧に設定し初速を計測してみましたが、KRISS VECTOR SMGでは初速がなんとかセーフのラインでした。

もう少し速かったらバレルカット行きになるところでした。危ない危ない・・・。

マルゼンVz.61スコーピオン


比較的初速が大人しめのガスガンが多いマルゼンのVz.61スコーピオンでは、初速はかなり余裕のある結果となりました。

FT-35Pに追加タンク

現在屋外の撮影では、このFT-35Pと自作エアタンクを追加タンクとして7L仕様で挑んでいます。

追加タンクは推奨行為ではないため、寿命が縮まる可能性がありますがこれぐらいで撮影にはちょうど良いぐらいです。