今年の5月より毎分800サイクルのハイサイクルエンジンを搭載してリニューアルされた松栄製作所のガスブローバックSHOEI MG42 Second Versionをとうとう手に入れてしまいました。
今回はお値段・サイズ・重量、全てがエアガンの領域を超えている、このSHOEI MG42 Second Versionを紹介していきます。
SHOEI MG42 Second Versionはその大きさに驚きます。
MG42は汎用機関銃のためMINIMIのようなSAW(分隊支援火器)やブレンやBARなどの軽機関銃とはカテゴリーが違い、陣地防衛、分隊支援、車両搭載、簡易対空用といった様々な用途に使える汎用性を持った機関銃として生まれてきました。
そのためサイズは携行性の高いSAWに分類されるMINIMIと比較しても一回りサイズが大きくなっています。しかも、ほぼ全てのパーツが金属製とあって大きさもさることながら今までとは比較にならない素晴らしい迫力が出ています。
残念ながらバレル交換のギミックは搭載されておらず、バレル交換用のハッチを開けると真鍮のホップアップ調整用のダイヤルが見えます。
外装の金属については実銃ではスチールを主材として使って12kg近くの重量があったようですが、SHOEI MG42 Second Versionはアルミを主材として使用しているため重量は実銃より軽い8kgとなっています。
軽量化されているといっても8kgも重量がありますし、外部ソースのことを考えると総重量はさらに増してしまうのでサバゲーで使うとネタ武器となってしまいます。
SHOEI MG42 Second Versionは外部ソース専用のガスブローバックですので単体では動作しません。しかし、サンプロジェクトのグリーンガス用可変レギュレーターがセットになっているので、グリーンガスさえ購入してくれば外部ソースについては問題ありません。
このグリーンガス用可変レギュレーターは可変式ですが、SHOEI MG42 Second Versionで使用する際には最大圧に設定するように説明書に記載してあります。
というのも、SHOEI MG42 Second Versionはボルトの重量が約600gと超重量級で、バネも堅めの仕様のため最低でも0.5Mpaの圧力を安定して供給できる外部ソースが必要になります。
この条件を満たせるのはエアータンク(エアーコンプレッサー含む)とグリーンガスだけです。
しかし、超重量級のボルトをブローバックさせるため燃費はスーパーカー並といっていいほどで、グリーンガス1本で2マガジン(約500発)撃てばガスが空になるといわれるほどです。
しかもフルオートで撃ち続けるとガスが冷えて1マガジン撃つころにはボンベがキンキンに凍り付きます。
このためサバゲーで運用するのであればグリーンガスのボンベを交換する手間を極力なくすため、ホース分岐アタッチメントで2本以上並列して取り付けないと弾幕を張るにはスタミナ的に足りなくなってくると思います。
エアータンクでの運用については、ただでさえSHOEI MG42 Second Versionが大きく重量があるのに追加でエアータンクを背負うとなると重装備になってしまいます。
エアータンクを使ってみたところ、3.5Lのエアタンクに約0.8Mpaまで充填し、二次圧力を0.5Mpaに設定して撃ってみたのですが190発程度しか撃てませんでした。
おそらくタンクの充填圧力を1Mpaまで上げても1マガジン撃ちきれるかどうかぐらいでしょう。
まともに運用するのであれば7リットル以上のタンクを使わないと、あっという間にスタミナ切れを起こしてしまいます。 いっそのことネタに走り、実銃の運用と同じく1人が射手としてMG42を運び、もう1人がサポート役として25Lぐらいのエアータンクを持ち運ぶという運用で楽しむというのもありかもしれません。
私はお座敷メインで持ち運びはしないので、エアータンクを増設タンクにしたエアーコンプレッサーで運用しています。
タンク圧力0.68Mpaで合計9.5Lの容量がありますが、2次圧力設定を0.5Mpaにして500発も撃てば0.5Mpaまで落ち込みます。
今回屋外での撮影には100V電源が無い屋外でも運用が可能な12V電源のエアコンプレッサーと、増設用にエアタンクを繋いだ新しいエアコンプレッサーシステムを使用してみました。
こちらも同じ程度のスタミナがあり、タンク圧力が若干高い0.8Mpaで容量が7Lとなっています。
外部ソースについては費用的にも運用的にも少々問題に感じるところもありますが、その反面SHOEI MG42 Second Versionの規格外と言っていいほどのリコイルショックを味わうことができます。
SHOEI MG42 Second Versionに採用しているガスブローバックエンジンはエスコートでも使われているASCSエンジンです。
エスコートのMP5では上半身が揺れるリコイルショックでしたが、SHOEI MG42 Second Versionは体全体が揺れるレベルのリコイルショックです。
そのすさまじいリコイルショックとともに真鍮製のASCSエンジンがガチャガチャと大音量で動くので、正しいMG42の射撃姿勢でフルオートで撃ち続ける場合はイヤーマフが無いと右耳がおかしくなります。
今までイヤーマフが必要だと感じたエアガンなど1挺たりともありませんでしたが、SHOEI MG42 Second Version恐るべしです。
SHOEI MG42 Second Versionは今年の5月からハイサクルエンジンを搭載して発売となり、従来の毎分450発から毎分800発まで引き上げられています。
弾速計で実測した結果では最高で13.69発/秒(821.4発/分)、初速は0.2gBB弾で89.84m/sを記録しています。
※カム抜きをしているのでノーマルのサイクルより若干早いかもしれません
実銃は毎分1200発というSMG並みのサイクルで、その連続した発砲音が電動ノコギリといわれる由来となっているのですが、もう少しサイクルが早くなってくれれば実銃レベルのサイクルが楽しめるので、これからもハイサイクル化を進めてもらいたいところです。
標準マガジンはフィードトレイに載せて、カム動作でマガジンを左右に揺らして給弾用のパーツがチャンバーにBB弾を落とし込む仕組みになっています。
このBB弾の給弾システムではまれにチャンバーに落下せず空撃ちになるときがあり、タイミングが悪いとチャンバー内でBB弾を噛み込んでジャムを引き起こします。
動画レビューでは自作ドラムマガジンを装備していましたが、オプションのドラムマガジンとその取り付け用のフィードトレイと使い、本来飾り用のダミーとしてしか機能しないドラムマガジンを電動ドラムマガジンに改造して強制給弾化することでこの問題をほぼクリアしています。
これについては後日動画を交え詳しい作り方を説明したいと思います。
命中精度についてはASCSエンジン搭載のためシリコンを塗布したBB弾の使用しないと10mを過ぎた位で鬼ホップがかかりまっすぐ飛んでいきません。
これはシリコンをBB弾に塗布することが前提のホップアップ設定のためで、シリコンを吹き付けた0.25g以上のBB弾を使うときれいな弾道になります。
光学サイトは使えないためアイアンサイトで狙って試射みたところ、10mでも結構弾道はバラツキ気味で、20mともなるとA3用紙にギリギリ納まるぐらいの集弾性となっています。
※画像は20m先のA4用紙
いっそのこと人狼撃ちやランボー撃ちのように弾幕専用として腰撃ちするのもありかもしれません。動画中では一度試してみたのですが、BB弾が見える環境なら曳航弾の要領で当てていけます。
フィールドストリッピングに関しては簡単に分解整備ができるようになっており。ホースを外す際にペンチがあれば作業がはかどるぐらいで分解に工具は必要ありません。
SHOEI MG42 Second VersionのGBBエンジンはASCSエンジンなので汚れに弱く、2~3000発も撃てば汚れで動作ぎこちなくなったりBB弾が噛み込んでジャムを起こしたり、弾道がばらけてきますので症状が出てきたらボルトユニットをばらして洗浄と注油をしてやる必要があります。
●まとめ
国内トップレベルのガスブローバックといえばSHOEI MG42 Second Versionだと勝手に思っていますが、どうやら国外でもそのレベルの高さを認められているようで海外でも需要があるようです。
価格が価格だけに気軽におすすめできる代物ではありませんが、もし撃つことができる機会があるなら迷わず撃ってください、身をもってそのすごさを体感できるはずです。
なお、SHOEI MG42 Second Versionは予約しておかないと新品は手に入りません。真っ先に欲しいのであれば、松栄製作所の公式サイトに記載してあるメールアドレスに連絡をしてみると良いでしょう。
数も少なく中古はほとんど出てきませんのでかなり気長に待つ必要があります。一度出てくれば、しばらく入札されず残っているようなので、後はお財布と相談と行ったところでしょうか。
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