DUAL MAXI シリーズの問題児GLOCK 21で出てきた数々の問題を解決し、それなりに使えるようになったDUAL MAXIシリーズKimber GOLD MATCH 6mmBB BLOWBACK DUAL MAXIを手に入れてきました。
GLOCK21の次に出たのがKimber GOLD MATCH 6mmBB BLOWBACK DUALですが、その派生として出たのが今回レビューするKimber Tactical Force 6mmBB Blowback DUAL MAXIです。
見た目の違いはトリガー、ハンマー、アンビセフティ、マガジンケースがシルバーからブラックに変更され、付属のカートが5発に減っています。
スライドのセレーション(ギザギザ)の廃止、バレルのコーンを廃止し、サイトのホワイトドット入れなど他にも形状に違いがあります。実践向けモデルという位置づけなのでしょう。
全体的にチープな雰囲気が出ていて、特にスライド部分が薄いので、ツメでコンコンと叩くと安っぽい音が返ってきます。GLOCK21の初期モデルのように、スライドにヒビが入るんじゃないかと思うぐらい薄いです。もちろん質感を求めるのには向いていないのはいうまでもありません。
GLOCK 21では、よほどマガジンを暖めないとかからなかったスライドストップもしっかりかかるようになり、夏の炎天下であれば、10発一気に打ち切ってもしっかりとスライドストップがかかります。
ただし、30℃以下ぐらいからサイクルにもよりますが、スライドストップのかかりが怪しくなってきます。もともとDUAL MAXIのブローバックエンジンは動作圧力が高めのため、冬場の動作は厳しいかもしれません。
リコイルショックは弱めで、シャープな突き上げもないためもの足りませんが、DUAL MAXIシリーズは排莢がメインのガスブローバックです。カートが飛び出る快感は、強烈なブローバックのリコイルショックを味わうのとはまた違う感覚です。やはりDUAL MAXIは撃って楽しむ銃といえるでしょう。
マガジンも改良されており、動作不良の原因となったマガジンリップが金属製になっています。しかし、これでも剛性が足りず、10発装弾して遊んでいると、バネの圧力で押し上げられたカートがマガジンリップを広げ、カートの給弾不良に繋がることがありました。
幸い指でマガジンリップを押して元に戻せば問題なく動作しましたが、さらに撃っていると、今度はスライドが全く後退しなくなり固定ガスガン状態に・・・。マガジンロック当たりに問題があるようですが、どう調整しても動作しないのでGLOCK 21同様メーカー送りです・・・。耐久性や個体差の不良等など、やっぱりマルシンだなぁ・・・と感じる仕上がりでした。
ここに来てマルシン独自の8mmBB弾仕様をやめ、あえて6mmBB弾仕様にしたのは、やはり装弾数が実銃よりも少なすぎたという点にあると思います。
ベースとなっているKimber GOLD MATCH TEN IIでは装弾数が13発となっていますが、Kimber Tactical Force 6mmBB Blowback DUAL MAXIはそれに近い12発となっています。GLOCK 21の時が6発だったので随分と装弾数が増加しています。
装弾数の増加はカートの縮小化だけでなく、マガジンを伸ばしてガスタンク容量分を確保しているからです。実際には存在しないマガジン底の膨らみはガスタンクとなっています。
しかし、6mmBB弾用のカートは小さく、8mmBB弾使用のGLOCK 21と比べると迫力は控えめと言わざるを得ません。同じ.45ACPを使用する銃だけに余計に目立ってしまうところです。ただしカートは小さく軽いので結構派手に飛んでいきます。
付属のカートは5発のみとなっています。オプションのカートは5発づつの発売で、マガジン目一杯装弾するのに2箱も予備カートを買わないと楽しむことができません。価格を抑えるための対策でしょうが5発は寂しいところです。
他のDUAL MAXI シリーズにあるプラスチック製のカートを採用した、Ver.2モデルは用意されていません。正直なところ、プラスチック製のカートはチープで気に入らないので避けています。金属カートとプラスチックカートの互換性がない点も、共用できるように改善して欲しいところです。
カートはメッキ処理され、加工防止策として穴が空いています。パッキンはこれまた強弱があり、命中精度の低さに繋がっています。ホームセンターのファイバー入り耐圧ホースを加工し、パッキンの代わりにカスタムする方法があみだされており、命中精度の改善は可能なようなので気が向いたらカスタムしてみたいと思います。
弾道はホップアップが搭載されていないため、かなり落下していきます。10mも離れるとターゲットの20cm以上も上を狙わないと、落下してターゲットの紙にすら当たりませんでした。
前作のGLOCK21では動作不良の原因ともなったので廃止したのでしょうが、カートだけで空撃ちして遊ぶので、個人的には無くてもいいと思っています。
他のパーツからの共用のためか、一応ホップアップネジの部分は残っています。バレル側を加工しないといけませんが、技術があればホップアップ加工もできるのではないでしょうか。
フィールドストリッピング
ベースが設計の古いM1911のためフィールドストリッピングはやや難しめとなっています。
スライドを約3cm手前に押しだし、エジェクターから指を入れてスライドストップの裏側を指で押し出しスライドストップを浮かして取り外します。
スライドを前進させて取り外します。
銃口下の穴を指で押し、写真中央のパーツを引っ張り出して180°回転させ写真と同じ状態にします。
ガイドロッドを斜めにして抜き出します。
マズル部分アウターバレルロックを回して引っ張り出して外します。
アウターバレルを前から抜き出して、インナーバレルを抜いて分解完了です。
これでフィールドストリッピングによる分解が完了しました。
戻すのは逆の手順になります、スライドを所定の位置にしてスライドストップを取付ける際は、誤って指を挟まないように注意してください。
まとめ
やっぱりマルシンだなぁ・・・と感じるクオリティですが、DUAL MAXI故仕方ないでしょう。しかし、ガスガンで排莢式、しかも最高で12発も連続で発射できるというのは楽しいものです。幸いGLOCK21ほどトラブルが酷くないのでDUAL MAXI入門にいいと思います。
DUAL MAXIシリーズは流通量が少なく、新品の購入は難しいのですが、オークションなどでたまに中古が出品されています。それほど値が上がる物でもないので、快調に動く品を気長に探すのがいいと思います。
コメント
コメント一覧 (2)
スライドを所定の位置(3cmほど後ろ)までずらせば指で押してもはずれます。
動画では修正していましたがブログ記事の修正は忘失していました。
大変ありがとうございます。