改良型水冷服

前回、最終的な調整を終えた水冷服ですが、その後屋外でのベンチマークテストを経て実践投入を行いましたので結果についてまとめてみました。

結果は想定よりも良くできていると感じる完成度で、問題点は少し残るものの十分に満足できる結果を残してくれました。

それでは詳細なレポートをどうぞ。
 
 
屋外ベンチマークテスト
 
32度の炎天下(ベストを下着の上に着て、その上に薄手の長袖を着た状態。直射日光を浴びながらテスト。)でテストしたところ、予想通りの2時間の冷却が可能でした。
 
ただ、電池については直射日光が当たる屋外では4本で稼動させないと効果的な冷却は期待できません。
※屋内では32度で3本。30度で2本が最適。(ベストを下着の上に装着した場合)
 
ポンプユニットのチューブ交換
 
稼働中いくつか問題も出てきており、ポンプユニットのチューブ接続部分が外れて漏水する。ベストから冷却チューブが引っ張られて外へ出てくるといった問題を実践投入前に解決しています。

結束バンドによる留め
 
接続部分に関してはウレタンチューブをポンプに直接接続していますが、このままだと引っ張る力が加わるとポンプからチューブが抜けるため、結束バンドをチューブの途中(ポンプユニット内部と防音用ケース内部)にまき付け、チューブが引っ張られた際、そこで応力を受け止めるようにして対処しています。
 
ベストにチューブを固定

ベストからチューブが出る件についても結束バンドを使い、ベストにチューブを複数箇所(左右と真ん中の3箇所)固定して解決しています。

給水側のみチューブを残した

また、チューブ継手付のペットボトルキャップ内部から伸びるチューブについては、排水側の温かい水を吸い込まないようにするため、給水側のみチューブを残しました。


実践投入
 
30度を超す屋外。炎天下のアスファルトという状況下でサバゲーを楽しんできました。
 
当日は6時間屋外で使用しましたが、動き回ることで体温が上がるため、冷却時間はベンチマーク時より若干短くなるかと予想していましたが、冷却時間はベンチマーク時と同じ約2時間でした。
 
また、動き回ることが多かったものの、重さはそれほど気になりませんでした。
 
わずかに体の動きが抑制されるのと、狭い箇所ではバッグがぶつかることがありましたが、日陰に入り静止しているとひんやりとした感触が気持ちよいと感じることができるほどで、その冷却性能を考えれば問題にならないほどです。
 
気になっていた騒音についてはゴーグルのファンと同じ程度の音で、セミなどの声でかき消され、よほど相手に接近しない限り音で察知されることがありません。
 
当日発生問題としては、ベスト側の接続コネクタが抜けて水が吹き出たことです。
 
原因は、折れないと考えていたウレタンチューブが折れて水流が止まり、内圧が高まったためで、弱い箇所が圧に耐えられず抜けてしまいました。
 
チューブ折れ対策
 
チューブ折れの原因については、ペットボトルキャップから出ているチューブが、体の動きによっては引っ張られて折れてしまうことがあるようで、対策として給水側と排水側のチューブを束ねて、結束バンドを何個も取り付けて折れないように剛性を上げて対処しました。

結束バンドで締め付け

合わせて、ベスト側の接続コネクタが抜けないように結束バンドで締め付けておきました。

今のところ残っている問題点としては、ポンプ内部が結露して水がたまる件ですが、最悪、電池やモーターに水がかかるためダメージが入る可能性があります。
※充電電池が1本液漏れ。モーター表面に僅かに錆び発生を確認。
※筐体の内部設計が結露に対して何も対策されていないことが原因。
 
これについては今のところ解決策が思いつかず保留となっています。
 
最後に水冷服の特性として、何度も使っていると感じたのが、体が約4度という冷水で冷やされるため、過剰な冷却をすると血管が収縮して血圧が上がるのか頭痛がするのと、冷却を終えた後の体温の急上昇です。
 
頭痛についてはともかく冷やしすぎないことです。これはダミー電池をかまして電圧を下げることでポンプの能力を落とし、循環水の流量を落とすことで対処済みです。
 
冷却を終えた後の体温急上昇については、風呂上りに冷水を浴びるのと同じで、冷えた体を温めようと血流が多くなり体が急激に温まります。
 
冷却用の氷が解けたり、冷却水の循環不良により冷却能力を失った場合、1枚余分な服を着ている状態になるので、即座に氷の交換ができる環境を用意しておくことと、最悪ベストを脱ぐように心がけることを対策としています。
 
まとめ
 
水冷服は初期コストが高く、手軽さは皆無ですが、劇的な効果を上げるアイテムだと運用して感じます。前にも書きましたが、大きなデメリットとメリットが相殺されずに共存しているのが水冷服です。
 
今回、追加投資と幾度に渡る改修を経て、ようやく実用的な性能に仕上がったと感じますが、問題が無くなったわけではないので、引き続き解決するために動いていく予定です。