シリコンスプレー

ガスガンのメンテナンスといえばシリコンスプレーは外せないケミカルですが、実はシリコンスプレーはホームセンターに行けば安価で大量に入ったスプレーがこれでもかと売られています。

しかし、エアガンに使えるかは全く持って不明です。そこで、ホームセンターで売っているシリコンスプレーを買ってきて調べることにしてみました。
 
潤滑スプレーには様々ありますが、エアガンに使えるのはプラスチックやゴムを腐食する成分が入っていないシリコンスプレーだけです。そこで、明確にプラスチックやゴムに使えると表記しているシリコンスプレーのみを買ってきました。

今回、用意したのは右からKURE 5-56で有名なKUREのシリコンスプレー、そして価格なら任せろといわんばかりのAZからシリコンスプレーイエロー、そしてHSシリコンスプレーです。比較としてSIIS、ライラクス、東京マルイのエアガン向けのシリコンスプレーも用意しました。 
東京マルイのシリコンスプレー

まずは定番の東京マルイシリコンスプレーです。

内容量


内容量は70mlですが、実はこの内容量はシリコンを吹き付けるために使う噴射剤であるLPGガスの容量も含まれています。

シリコンの内容量

実際のシリコンオイルの量は7mlです。派手に吹き付けている割りには、残る液体の量が少ないと感じるのはこのせいだったのです。

シリコンオイルの状態についてはこの東京マルイのシリコンスプレーを基準にして比較していきたいと思います。


KUREのシリコンスプレー

最初はKUREのシリコンスプレーです。このシリコンスプレーは自動車用品コーナーに置いてありました。

良くできているキャップ

価格は他の汎用シリコンスプレーよりやや高めですが、ノズルがセットできるキャップが良くできており使い勝手は良好です。

KURE内容量

内容量は420mlでシリコンオイルは22mlとなっています。内容量は東京マルイのシリコンスプレーの6倍ですがシリコンオイルの料は約3倍しか増えていません。

それでも、東京マルイのシリコンスプレーを1本買う価格でKUREのシリコンスプレーは買えてしまいます。

プラスチックやゴムに使えるかという点については、裏側に小さくプラスチックやゴムに使えると表記があり、無溶剤タイプなので何にでも使えると書いてあります。なお、噴射剤はLPGとなっています。

シリコンオイルの状態については東京マルイのシリコンスプレーよりもやや粘りけがあるように感じがします。匂いについては特に変わりありませんでした。

AZのシリコンスプレー イエロー
続いてAZのシリコンスプレー イエローです。AZのシリコンスプレーは複数の種類がありますが、これは安価なグレードという位置付けになっているようです。

表には堂々とゴム、プラスチックに使用可と表記しているので、エアガンへのダメージを心配しなくても大丈夫でしょう。

成分

こちらは、内容成分が記載されており、シリコンオイルと噴射剤(LPG)となっています。この表記だと、溶剤など変なものは入っていないように感じます。

AZのシリコンスプレー イエローの容量

AZのシリコンスプレー イエローの容量は420mlで内20mlがシリコンオイルとおぼしき表記となっています。

KUREのシリコンスプレーよりシリコンオイルの含有量は少ないですが、場所によっては売価200円を切るため、東京マルイのシリコンスプレー1本分の価格で2個も購入できてしまいます。

シリコンオイルの状態については東京マルイのシリコンスプレーよりもやや粘りけがあるように感じがします。ドライタイプということでさらっとした感じかと思いきや、他の汎用シリコンスプレーとは差を感じることはできませんした。匂いについては特に変わりありません。

AZのHSシリコンスプレー

次は同じくAZからHSシリコンスプレーです。AZは似たような色のスプレーや頻繁なパッケージリニューアルにより、がらっとスプレーのデザインが変わるので紛らわしいですが、これは同社のシリコンスプレーイエローよりワンランク上のシリコンスプレーという位置づけのようです。

こちらにもゴム、プラスチックに使用可と表記してあります。

AZのHSシリコンスプレーの成分

内容成分はシリコンオイルと噴射剤(LPG)となっています。

AZのHSシリコンスプレーの内容量
内容量もイエローと同じく420mlでシリコンオイルとおぼしき表記が20mlとなっています。

こちらは良質なシリコンオイルを使用しているとのことで、売価はイエローよりも5割り増しの300円となっています。

シリコンオイルの状態については東京マルイのシリコンスプレーよりもやや粘りけがあるように感じがします。こちらもイエローと同じくドライタイプなのですが、特にドライ感のようなものはなくイエローと同じ感触でした。

良質なシリコンを使っている点については素人目にはわかりませんが、オイルの酸化耐性や耐久性、油膜の持ちが良いのかもしれません。匂いについてはこちらも特に変わりありませんでした。

ライラクスのシリコンスプレー

さらに、比較対象としてライラクスのシリコンスプレーを用意しました。

ライラクスのシリコンスプレー内容量
ライラクスのシリコンスプレーは、東京マルイのシリコンスプレーより内容量はやや多めの100ml。ただし、シリコンオイルの含有量については記載されていません。

ノズルがキャップについているため、使う前に毎回ノズルを取付ける必要がありますが、ノズルがとれやすく取付ける際に中身を吹くため使い勝手は良いとはいえません。

粘度や特徴については、東京マルイのシリコンスプレーと比べても変わったところもありません。特徴としてはデザインがいかにもな感じがして良いぐらいでしょう。

売価はそれほど変わらないので、東京マルイのシリコンスプレーと迷ったらお好みでどうぞというところでしょうか。

SIISのシリコンスプレー

そして最後の比較用はSIISのシリコンスプレーです。

SIISのシリコンスプレー内容量

大容量モデルのため内容量は300ml。

第一石油類って・・・

シリコンオイルとおぼしき容量はなんと130mlとなっていますが、表記が第1石油類となっている点が気になります。

SIISのシリコンスプレーは、はっきり分るぐらいサラサラした感触で、吹いた量に対して残ったオイルの量が少なく感じますが、その原因がここにあるのかもしれません。

シリコンの内容量

東京マルイのシリコンスプレーは第4類第四席石油類となっているので、シリコンスプレーでも成分が同じなのか混乱してしまいます。

第四類は危険物の種類のため無視して良いのですが、第○石油類と書いている箇所は危険物の品名に当たり、第一石油類と第四石油類の違いが問題の焦点となります。

しかし、調べてみるとシリコンオイルは成分により第一石油類から第四石油類まで全ての品名に該当するようで、汎用シリコンスプレーの多くは第一石油類となっています。

この、第一石油類と表記されているシリコンオイルはジメチルシリコンオイルと推測されます。汎用シリコンオイルの他にも、つや出しメインのシリコンオイル「ガンブルーシリコン」も第一石油類と表記があるため同じ成分の可能性があります。

調べれば調べるほどシリコンオイルの成分による分類は混乱するほど種類が多く、結局の所ゴムやプラスチックを浸食せず、エアガンの動作に悪影響を与えないのであればOKということで試しに使ってみます。

パーツクリーナー

その前に、シリコンオイルを落とすのにパーツクリーナーを使います。これはAZのパーツクリーナーですが、プラスチックやゴムを浸食しないタイプなので安心して使えるかと思いきや・・・

安心してゴムやプラスチックに使える

有機溶剤が入っていないパーツクリーナーなのにマルイのG17 GBBのスライド表面が軽く溶けてしまいました。

どうやら噴射剤のLPGが影響している可能性が高いようですが、この症状はエアガン用のパーツクリーナー プログレスパーツクリーナーでも発生するのでパーツクリーナーは樹脂製のエアガンに使うのは極力避け、シリコンで吹き流したほうが無難です。
※マルイ製含めシリコンスプレーも噴射剤にLPGを使っている。
※パーツクリーナは大量に吹き付けて使用するため、液化したLPGガスが直接パーツに吹きかかり浸食する。

BC-9

色々調べてみると、この問題を解決できそうなWAKO's BC-9 ブレーキ&パーツクリーナーを見つけたので再度脱脂のため吹きかけてみたのですが・・・。どうやら、どれだけ攻撃性が少ないといっても溶けるものは溶けるようです。

ということで、拭き取れる箇所は拭き取り、ダメな箇所は新しいシリコンオイルをガッツリ吹き付けて古いシリコンオイルを流し取ることにしました。

スライドが溶けてテカテカのG17

テストに使ったのは東京マルイのGLOCK17 GBBです。装備を貸し出すことがあるため中古で買って1丁別に用意していたものですが、好調に動いているので今回の試験に使います。

テスト1:KUREのシリコンスプレー

メンテンナンスで塗布した後、2015年夏のサバゲーで使用したがトラブルは無く今までどおり快調。

テスト2:AZ シリコンスプレーイエロー

メンテンナンスで塗布した後、外部ソース化して2015年秋のサバゲーで使用したがトラブルは無く好調。

テスト3:AZ HSシリコンスプレー

メンテナンスで塗布した後、2016年春のサバゲーに使用したが快適に動作。

粘度の差があったので、ブローバック動作に影響があるかもしれないと考えていましたが、何事も無く1年近く経とうとしていますが、未だに快調に動き続けています。

元よりGBBの動作性能がよいマルイ製ということもありますが、極端にガスの燃費が悪くなるわけでもないため、最近ではお気に入りのサイドアームや長物GBBのメンテナンスに汎用シリコンスプレーを使っています。

まとめ

汎用シリコンスプレーについては東京マルイのシリコンスプレーと比較すると、総じて粘りけがあるのが特徴です。ただし、第一石油類のシリコンスプレーだから粘りけがあるわけではなく、粘度は自由に調整できるため実際にエアガンに使ってみないと最適な粘度かは分りません。

粘りが強いと気密性や油膜の持ちは良くなりますが、反面、抵抗が増えるためガスの消費が多くなったり、寒いと粘りが増して動作性が落ちる可能性があるため、動作性が悪いガスガンで使うと相性が出てくる可能性が僅かですがあるかもしれません。

また、長期間の影響については検証をしていないので、長期間の影響で何が出るかは不明です。ただ、今のところ、1年になろうかという時間が経過していますが、目に見えて劣化している箇所はみあたりません。

心配な人は高くても東京マルイのシリコンスプレーを、動作性能が良いガスガンはどちらでも使えるので、お好みでどうぞといったところでしょうか。