KSC KRISS VECTOR SMG

いつか出てきたら絶対に手に入れる!そう思っていたKRISS VECTOR SMGがKSC(KWA)よりGBBとして発売されました。

なんと驚くことに、反動低減システムのKriss Super Vシステムもしっかり再現して搭載までしているという代物です。
プラスチック感が強い

外見はプラスチック感が強めで安っぽく見えますが、元々実銃の制作にはマグプル・インダストリーが関わっているため、実銃自体も樹脂製でそれほど見た目は変わりません。

Kriss Super Vシステム内蔵箇所

本体中央にはKRISS VECTOR SMGの肝であるKriss Super Vシステムもしっかりと内蔵されています。

コッキングレバーは折りたたみ式

コッキングレバーは折りたたみ式です。小さく頼りないように見えますが、剛性はしっかりありますのでガッリチと引くことができます。

左側の横にはレールがないが取り付け用の穴はある

銃の左横側のレールはありませんが、取り付け用の穴はあるのでオプションでレールを取り付けるか、もしくは反対側にあるレールを移設することができます。

ただ、元より大きくKriss Super Vシステムが搭載され、ロングマガジンがつているため、重量は約3.4kgもあり、重心も前方にあるためアタッチメントを付けると銃の前方が相当重くなります。

反動低減のため構造上、重心が前にあるため構えているだけでも重たいと感じるので、サバイバルゲームでの運用は愛が必要になるでしょう。

グリップは取り外し可能

元より重心が前方にあるため、グリップは必須ということで初期装備されています。このグリップはレールの上に取り付けてあるだけなので、3mmの六角レンチで取り外し好みのアタッチメントを取り付けることができます。

ボルトリリースとロックボタン

ボルトリリースはロックボタンも兼ねており、、マガジンを抜いたままボルトをオープンホールドすることが簡単にできます。

ホップアップの調整時には、このロックボタンを使いオープンホールド状態にして調整します。

セレクターはセミ、2点バースト、フルオート

セレクターはセミ、2点バースト、フルオートとなっています。

2点バーストは、セレクターの切替えタイミングによっては最初だけセミオートになることがあります、他のかたのレビューでもこの症状が出ているので、個体的な問題ではなく構造的なところに問題があるのでしょう。

セーフティーレバー

セーフティーレバーはこの位置にあります。動画中では人差し指を使い切替えていましたが、親指でも切替える範囲にありますので、構えたまま切替えることもできます。

ストック

ストックは同じ折りたたみ式で、樹脂製で剛性を出すため肉厚となっています。

ストック調整用のネジ

微調整はできるものの、数cm程度の範囲で前後の調整ができる程度なので、あまり過度な期待はしない方が良いでしょう。

少なくとも、そのまま使っても違和感はない当り具合なので、元の設計からしっかりはしているようです。

ストック折りたたみ時
ストック折りたたみ時ストック側

元々本体が大きい上、ストックが太いのが重なり折りたたんでも、かなり太ましい外見です。アメリカンサイズという表示がピッタリです。

折りたたんででも様になるので、ストックレスとして運用するのも有りかもしれません。

銃口

銃口は何とも味気ない状態です。

銃口には正ネジが切られている

しかしM16の正ネジが切られているのでKM企画から出ている変換アダプターなどを使い、M14ネジ対応のフラッシュハイダーやサプレッサー等を取り付けて雰囲気を出すことができるでしょう。

近いうちに、良いフラッシュハイダーがあれば取り付けてみたいところです。

右側面

右側面です。左右対称設計ではなく、基本的に右利き用に作られているのが分かります。

右側面にはレール装備

右側面にはレールが用意されています。これも右利き用ならではの配置でしょう。

マガジンリリースボタン

マガジンリリースは左側に装備されています。

配置がマガジンの露出部よりも上側のため、気をつけないとマガジンを落としてしまいます。実践ではリロード時にボタンを押せばマガジンが勝手に落ちるという実用的な設計ですが、ホビー向けの設計としては困りものです。

エジェクションポートから覗くボルトはなんと斜めに

エジェクションポートから覗くボルトは後退すると斜め上方向を向きます、これはKriss Super Vシステムのよるもので、実銃でもこのようにボルトが後退すると斜め上を向きます。

ホップアップ調整ネジ

写真は分解時のものですが、このエジェクションポートの銃口側にホップアップ調整ネジが取り付けられています。

専用のホップアップ調整器具

調整時はホールドオープン状態にして、専用の調整器具を差込み回して調整します。

バレル長はハンドガン並

エジェクションポートの位置で気付いたかたもいると思いますが、機関部が前方にあるため、バレルの長さがハンドガン並み短くなっています。

写真のレール左フチから、銃口より5mm程度手前までしかバレル長がありません。そのため命中精度についてはハンドガンより少し良いか同じ程度です。

このため外部ソース化しても初速が上がりにくいため、外部ソース派の人間としては願ったりかなったりです。

動画の一部では外部ソースを使用していますが、現在私が使用している環境ではバレルカットをする必要もなく、余裕のある初速に納まっています。

マガジンは専用の49連ロングマガジン

マガジンは専用の49連ロングマガジンが標準で用意されています。実銃ではGLOCK21と互換性があるようですが、KSCのGLOCKマガジンと共用できるかは物がないので不明です。

空撃ちモードは無し

マガジンフォロワーは下まで落とすとロックがかかるのでローダーが無くてもそれなりに給弾はしやすい構造です。

しかし、BB弾がダブルカラム状になるため、綺麗に糾弾するのであればあるにこしたことはありません。BBローダーXLだときついのですが、通常のBBローダーは付属のアタッチメントを取り付けると綺麗に給弾できました。

BBローダーだと1発余計に入り、マガジンフォロワーのロックがかかりっぱななしになるため射撃時に給弾不良を起こす原因となります、入れすぎには注意です。

マガジン下部は樹脂のカバーがある

マガジン下部は樹脂のカバーが装着されているので、マガジンを暖める場合は逆さまにして金属が露出している部分を手で持つか、使い捨てカイロ等で暖めるようになります。

ここまでみてみると、設計思想がMP7とは全く違い、特殊部隊ではなく一般兵に支給できるように、弾薬を現在使用している.45ACPにし、ストッピングパワーを重視しつつ、反動の低減を目的にしていることがよく分かります。

マガジン底部

マガジン底部もカバーで被われており、外部ソース化するにはプラグを差し込めるようにリーマーかステップアップドリル等で拡張する必要があります。

カバーを外すには、バルブ右側のピンを押し込み、右側にスライドさせるだけです。カバーを外してもマガジンフォロワーが外れないので、そのまま運用もできます。

フロントサイトリアサイト


フロントサイトとリアサイトはフロント上下に、リアは距離と左右の微調整ができるようになっています。フロントは専用の調整器具がついているので、上から取り付けて回すだけで簡単に調整ができます。

倒したアイアンサイト

このアイサンサイトは可倒式で、ドットサイト等のアタッチメントを取り付けた際に邪魔にならないようになっています。

MP7は倒したときにもアイアンサイトが出てくるのですが、KRISS VECTOR SMGでは何も出てこないので狙いを付けることができません。

またこのアイアンサイトは取り外し可能で、3mmの六角レンチでレールから外すことができます。

スリングスイベル

スリングスイベルはストックの折りたたみ軸に1箇所ついています。重量があるためスリングで吊すのは厳しいかもしれませんので、あくまでも落下防止のために、という気持ちで使った方が良いかもしれません。

マガジン込みで3.35kg

最初に手に持ったときの感想はともかく「重い」でした。

重心が前にあるためバランスが悪い(リコイル軽減のため)のもありますが、実際に量ったら3.35kgとSMGにしては重量級です。

マガジンは680g

マガジンだけでも680gもあり、この重量故に長時間構えているのが辛いほどです。

分解時に抜くピンは3箇所

分解時に抜くピンは写真の矢印の3箇所です。

マガジンを抜いて、コッキングレバーを引いた後に、右側から指でピンを押し込んで引き抜くだけです。

分解

これで上下にユニットが分解できます。

ボルトが前進している状態

この状態だとKriss Super Vシステムがよく見えます。

ボルトが後退している状態

ボルトが後退すると、このように後ろ側に付いているウエイトも同時に後退して、反動を下方向に向けるようになっているのが分かります。

GBBでは元々反動が少ないため、このウエイト自体はプラスチック製で軽い作りとなっています。

Kriss Super Vシステム

困ったことに実銃では反動を低減する効果があるKriss Super Vシステムですが、GBBの場合だとボルトの重量が増加したのと同じうえ、摩擦部分が増加及び複雑化してるためガスの燃費は低下していると言わざるを得ません。

エアコンの風で生暖かいまでに加熱したマガジンではフルオートを全て撃ちきることができません。燃費はそれほど良くないため、リキッドチャージで使うのであれば夏場まで待たないと本調子とはいかないでしょう。

初速とサイクル

初速とサイクルはこのようになりました。マガジンを生ぬるい程度に暖めてこれですから、夏場でもそれほど変わらないと思います。


撃ち味と集弾性についてはいつものように動画を用意しています。燃費の悪さ故マガジンが冷たくなるのが早いため、屋外では外部ソース化して使用しています。


●まとめ

重量は重たく重心が前にあるため、構えると腕が疲れるうえ、燃費は悪く、リコイルは重量のせいで殆ど無いのに集弾性はハンドガン並と、サバイバルゲームの実用性という観点から見るとマルイMP7を買った方が間違いなく幸せになります。

どちらかというと、KSC KRISS VECTORはKriss Super Vシステムが稼働しているという感じや、その独特の外見を眺めて浸ることがメインとなる代物だと思います。

元よりそのつもりで購入したので、本望だったりしますが、私のようなお座敷シューターには持つ喜びを与えてくれる一品なのは確かです。

現在初期ロットが僅かに市場に出たのみで、探せばまだ在庫があるところがあるかもしれません。次期ロットは1月中旬より順次市場に出るとのことです。

もう少し待てば購入できるとおもいますので、予約をしておくと良いかもしれません。