ワルサーPPKS

変な物ばかり揃えて「珍銃ハンター」となりつつあるのですが、手軽にブローバックを楽しめるものが欲しくなり、今回は王道ガスブローバックのマルゼンワルサーPPK/Sを買ってみました。

反対側

マルゼン ワルサーPPK/S ムービープロップモデルはコンパクトなボディですが、実はブローバックのリコイルが大きいという魅力があります。


高速なブローバックでコンパクトながらも手にガツンとくるショックは、空撃ちでも満足に楽しめるほど。もちろんBB弾を入れて室屋内でのプリンキングにも最適です。

豪華セット

この、マルゼンワルサーPPK/Sですが通常モデルではなく、 ムービープロップシリーズで、金属製アウターバレルと可変ホップアップ、アルミサプレッサーが初期から装備されいる豪華仕様となっています。

ブラス製アウターバレル
エジェクターから除く金属の質感が素晴らしい

ステンレスモデルなので見た目勝負なところがあり、金属製アウターバレルは見た目に影響するので重要なポイントですね。

動画中では見た目にもこだわって、それっぽい服を着てみました。さすがにタキシードを持つほど高尚な人間ではないので、あくまでもそれっぽい服ということで。
(だがネクタイは痛仕様)

アウターバレルは傷つきやすい

ただ、金属製アウターバレルはブラス製で柔らかく、フィールドストリッピングの際はキズが入りやすいので注意しないと簡単に痛めてしまいます。

実際、ダミーのエジェクター部分が引っかかりキズが入ってしまいました。買って直ぐだったのでかなりへこみました。

アルミ製サプレッサー

サプレッサーはアルミ製で、長い形状で効果がありそうなのですが、実はそれほど消音効果はありません。

高音域が低減するだけですが、重量感といい、質感といい見た目を引き立てるには最高のアイテムとなっています。

ケース

また、 ムービープロップシリーズには専用のケースがついており、スパイの小道具としての雰囲気が楽しめます。

PPK/Sは映画007シリーズでジェームスボンドが愛用していることで有名ですが、ベースとなったPPK及びアメリカの銃規制により大型化したこのPPK/Sは非常に実用性が高く、工作員や諜報員以外にも各業界の人々に愛用されてきた経緯があります。

その小さなボディとセーフティ機能のレベルの高さに惹かれ、第二次世界大戦ではナチスドイツの秘密警察ゲジュタポが採用したのに始まり、戦後は薬の売人を取り締まる潜入捜査官、そして薬の売人、要人警護など、実銃はかなり人気が高かったようです。

美しいデザインフォルム
セーフティの機能が優秀

というのも実はしっかりとした理由があります。その小型なボディと、銃を出す際に引っ掛かりにくい流線的なスナッグプルーフデザイン。そしてセーフティ機能が当時のレベルで異常なほど優秀だったことがあげられます。

スライドを引いて装填した状態
セーフティをかけるとハンマーが撃針手前まで落ちる

マルゼン ムービープロップシリーズ ワルサーPPK/Sでも、実銃同様のセーフティ機能を再現しており、ハンマーが起きた状態でセーフティをかけると、ハンマーが落ちて撃針を叩く寸前で止まります。

この状態だと撃針を叩くことができないので、薬莢の底についている雷管を叩いて発火することができず、弾丸を発射することができません。また、誤ってセーフティが解除されても、ダブルアクションのためトリガーが重く、簡単にトリガーを引けないので、暴発の可能性が低い構造になっています。

これらの性能からコンシールドキャリー、いわゆる隠して携帯するには最適な銃だったわけです。

ワルサーPPK/Sはダブルアクションなので発射の際はセーフティを解除し、トリガーを引くだけで自動的にハンマーが起きて撃針を叩いて弾を発射します。

他にもチャンバー内に薬莢が入るとそれを知らせるピンがありますが、残念ながらピンはあるもののダミーで実際には動きません。

スライドストップ状態

スライドストップ機能はあるのですが、スライドストップの解除はレバーではなくスライドの後退で行ないます。引っ掛かりをなくすため、なるべく突起を設けないようにしているからでしょう。念の入った設計です。

ダブルカラム構造

マガジンの装弾数はダブルカラムになっているため、実銃の7発より遙かに多い22発も装弾できます。小さいのにこれだけ装弾できてガスタンクの容量が削られているかと思いきや、低燃費で稼働するため、ガスを1回チャージするだけで1マガジン以上撃てます。

さすがに連射をするとマガジンが冷えてスライドの後退速度も落ちますが、冬場でも落ち込み具合はそれほど酷くなく、マガジンも暖めやすい構造になっています。冷えても手で握って暖めればすぐに回復し、冬場でも意外と楽しむことができたりします。

まさに室内で楽しむのに最適なガスブローバックで、暖房を効かせた部屋ならば冬でも素晴らしいリコイルショックを楽しめます。

弾道については動画でも紹介しているように、やや右にカーブする癖があるようです。動画ではレンズのせいで酷く曲がっているように見えますが、実際はそれほどカーブはしません。

飛距離については0.2gのBB弾で約35mの飛距離があります。ただし、集弾性はバレルが短いため期待はできません。また、若干カーブする癖のせいで20mの長距離では癖をつかまないとターゲットに当てるのに苦労します。

実際にプリンキングをして精度を確認したところ、5mではA4サイズターゲットの円内に全て納まりましたが、10mとなると円をはみ出してきます。とはいえ、室内でプリンキングをするには十分な精度です。

空撃ちモード

もちろん、空撃ち専用にマガジンキャッチをロックすることできますので、リコイルショックを楽しむだけに使うということができます。

私はどちらも楽しんでいますが、なにより手軽に使えるので、時間があるときに息抜きとして楽しませてもらっています。


●フィールドストリッピング

PPKSのフィールドストリッピング01

フィールドストリッピングは非常に簡単で、マガジンを抜き、トリガーガードを下に引くとトリガーガードの前方が外れます。

PPKSのフィールドストリッピング02
PPKSのフィールドストリッピング03

この状態でスライドを引き、スライド後方を上にあげるとレールからスライドが外れるので、そのまま前にスライドを押し出すと外すことが出来ます。

PPKSのフィールドストリッピング04

このときにスライドストップをかけるパーツとそのパーツにテンションをかけるバネが外れやすいので、取り外す際には注意してください。

PPKSのフィールドストリッピング05

外れた際は、このように常に下に行くようにテンションがかかるように取り付けます。

ホップアップ調整ネジ

この状態で初めてポップアップの調整が出来るようになっています。微調整の際はちょっとめんどくさいです。

元に戻すのは逆の手順で戻せばいいのですが、アウターバレルはブラス製で柔らかいのでダミーのエジェクターで傷を付けないように慎重に戻しましょう。


●まとめ

手にガツンと来る鋭いブローバックはコンパクトなボディからは想像できない強さで、思わずその衝撃に惚れてしまいました。

手にフィットするコンパクトなサイズ、適度な重さとステンレスモデル独特の輝きも相まって今ではお気に入りのハンドガンです。

マルゼン ワルサーPPK/S ムービープロップモデルはそれほど市場に出ていないのですが、定期的な生産をしていますので、探せばすぐに新品を手に入れることができます。