マルシンガスオペレーションUZI


マルシンのガスガンの中に今だ語り継がれる伝説の1丁があります。その名は「ガスオペレーション UZI」です。

程度がいいものがたまに出てくる

金型破れたとか、BB弾よりカートのほうがよく飛んでいくという話の元ネタとなっているUZIがこのガスオペレーションUZIです。発売は15年20年以上も前(調べてみると1980年代後半発売だとか・・・)の古いものですが、今だに程度がいいものがオークションでたまに出てきます。

マガジン装弾数は18発


というのも、噂のとおりBB弾は全然飛びません。カートの方が本当に元気よく飛んでいきます。そのため一通りカートの排莢を楽しんだらしまい込んで、そのまま押し入れに眠っていたのでしょう。

右側面


当時はバブル時代だったこともあり、とびっきりぶっ飛んだエアーガンが様々あったようですが、このガスオペレーションUZIも負けていません。

なんと、ボルトのブローバックに使うガスラインと、BB弾を発射するガスラインが別々に分かれいるだけでなく、ガスタンクすら別になっているというぶっ飛び具合です。

ブローバックユニット用ガスタンク
BB弾発射用ガスタンク


ハンドガードの部分がブローバックユニットを動かすためのガスタンクが入っており。ストックの手前部分の内部にBB弾の発射用ガスタンクがセットされています。すなわち、ガスを別々に入れる必要があるという珍しいシステムです。


グリップ
アッパーレシーバーは金属製


しかも、現在発売中しているマルシンのカート排莢式ブローバックガスガンDUAL MAXIですら、完成度は褒められたものではないので、ご先祖様のガスオペレーションシリーズの完成度は察して知るべしというところでしょうか。

BB弾の発射メカニズムは独特で、ボルトが前進してカートをチャンバーに押し込んだ込んだ瞬間に金属の板がボルトと一緒に前進し、ガスタンクのバルブ解放ピンを押しつけます。ここでガスタンクから伸びた真鍮のパイプを通してガスがボルトを通り抜け、カートの後から吹き付けるのですが、気密が甘すぎてガスが漏れるうえ、ガスの排出量も少ないのでBB弾は玉ポロ状態です。

ボルトがクローズした状態
ボルトをオープンした状態


しかも通常のブローバックシステムはボルトとピストンが一体型で、ガス圧でボルト内部のピストンを押し出す構造が多いのですが、このガスオペレーションUZIは、ボルトが前進するとピンを押し込んで、チャンバーの横に備え付けられたボルト後退用のピストンが伸びることによりボルトを押し出して後退させるという変わったメカニズムになっています。


外部ソース化


このボルトは金属とプラの混合ですが、重量があるためガスブローバックユニットのガス消費量が大きくあっという間にタンクが冷えて生ガスを吹き出します。結果ガスオペレーションUZIは外部ソース化しないとまともに動かない代物となっています。

CP-100


ちょうど手元に家庭用の小型エアーコンプレッサーCP-100を使用する外部ソースシステムがあるので、外部ソース化して使っていますが、カートの排莢はたまにジャムる程度ですこぶる快調です。


Kimber Tactical Force 6mmBB Blowback DUAL MAXI


何故こんな代物を手に入れたかというと、マルシンのDUAL MAXIにはまりガスブローバックによるカート排莢がたまらなく好きになってしまい、フルオートでカートを排莢したいという想いが、だんだん強くなってきました。


マルシンでは当初G18のDUAL MAXIも予定していたようですが、結局発表のみで未だに発売されずじまい。フルオートガスブローバックでカートをばらまく物は無いかと探していたら、ちょうど程度のいい中古を見つけたの即注文したというわけです。

金属カート
プラカートは割れる

大枚をはたいて買ってきましたが、使用しているとそのうち割れるプラカートだけでなく、当時オプションで発売されていた金属カートがなんと50発も付属!これは現在大量に入手するのは難しいものです。さらに単体ではもはや手に入らないといってもいいマガジンが3つも付くなど、豪華特典で払っただけの価値は十分にありました。

装弾数18発と実銃より2発少ない


マガジンの装弾数は実銃より2発少ない18発、今回50発の金属カートで2マガジンを丸々打ち切ることができます。面白いことにプラカートよりも金属カートの方がよく飛んでいくので、もっぱら金属カートのみで楽しんでいます。

ただ、金属カートはエジェクターを痛めやすいというのが定説で、実際にDUAL MAXIシリーズのG21は見事にエジェクターがポッキリと折れました。今後いつまで使えるか心配ですが、飾っておくだけというのは寂しいので、気が向いたら楽むという使い方をしています。

流石にご老体には堪えたようだ


それでもご老体のガスオペレーションUZIには堪えたようで、部品が欠けたりボディにクラックが入ったりしています。

リコイルのパワーにボディーが負けた


いまのところカートの排莢に障害をきたすクリティカルな破損を含め、自前で修理をしましたがマルシンの修理対応は終了していますので壊れても自前で何とかするしかありません。

金属製ストック


BB弾は飛ばないのですが、ブローバックのリコイルは素晴らしいもので、国産ガスガンとは思えないほど鋭く重たいリコイルショックがストックを通じて肩に襲いかかります。ガスの解放音がないのでメカニカルなカチャカチャとした音でいまいちですが、カートの排莢を見ているとそんなことはどうでも良くなる程度です。



ストックで構えてリコイルを楽しむのも良し!腰撃ちでカートの排莢具合を眺めても良しとカート排莢好き(但し火薬式は掃除が面倒なので勘弁な)の私にはたまらない1丁となりました。


現在ガスオペレーションUZIはオークションでたまに見る程度です。程度はいいものが多いようで、相場は1万円台となっています。モデルガンのほうが豊富に出品されているのでガスオペレーションと間違えないように。

問題は本体よりカートで、付属カートが少ないと折角のフルオートが台無しなので、オークションで見たら根性で手に入れましょう。特に、割れることもなく、よく飛ぶ金属製カートは付属することがほとんどない稀少品です。